オリンピックまでに電線を地中化だって?東京は金持ちだなあ

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ヒマなときはデジカメを持って近所を散歩してるんですが、日本の都市の景観が煩雑に見えるのは、電柱と電線が原因になってる場合が多いですね。


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まあどの都市も、代表的なメインストリートはすでに地中化が進んでいるので空がすっきりして町並みも美しく見えますが、そこそこの大通りなのに電線がのたくってる道路って、確かに何だか情けなく見えて汚らしい。


しかし電柱・電線を地中に埋設するには相当の予算がかかるうえ、メンテナンス作業も大変なので、地方や中小道路となるとあまり進捗していないようであります。不景気ですからそっちまで手が回らないんだろうなあ。


てなことを思ってたら、昨日の日経電子版(有料記事)にこんなのが。
     ↓
東京の電線、五輪までに地中化 景観・防災対策で 国交省検討


要約すると、2020年開催の東京五輪までに渋谷区や港区など19の区で国道や都道の無電柱化率を今の80%から100%に引き上げるという方針で、訪日する外国人観光客に向けてのアラ隠しみたい。


まあ電線地中化は防災対策にもなるので、景観保全との一石二鳥を予算確保の大義名分ができる五輪開催の機会にやっつけちゃおうということでしょう。しかしこんなことが可能なのも東京なればこそ。お金がタンマリあっていいなあ。


あたしは京都在住なんですが、観光都市の京都や奈良こそ、電線の地中化を急いで欲しいと思うことしきり。景観保全もさもありなんですが、なにせ古代に設計された都市ですから道幅が狭く、路肩に電柱が建ってると邪魔で車の行き違いもままならんのであります。


でも、電線と電柱のある町並み風景が、日本の街らしさのポイントになってることも事実でして、住宅街や下町商店街などでは、あえて残す個所も設けるなどの配慮はしてほしいですね。


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上 の日経記事には、ロンドン、パリ、香港の無電柱化率は100%とありますが、あちらはあちら。香港なんて電線がなくても看板や路面電車なんかがゴチャゴ チャで、街の雰囲気はしっかり香港してますけど、日本の大都市はそこまで個性が無いから埋めてもただスッキリするのみ。中途半端に無国籍な印象が強くなる 傾向アリです。


もうひとつ電線を煩わしく思う物件が、鉄道の架線と架線柱です。コレ、あまり話題になりませんが、跨線橋などから線路を見降ろすと相当鬱陶しくて美しくないですし、保守するのもさぞかし大変でしょうと。


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リニアモーターカーもスピードばかりに注目せずに、LRTや近郊通勤電車に採用して、架線と架線柱を減らす目的での開発を重視したほうがいいと思うんですがね。


電線地中化が進むのは嬉しいですが、場末の路地のカオスな電線や、閑静な住宅街の街路に映る電線の影なんかは日本らしくてステキです。そんなとこまで全部埋めちゃわないでねとは思う次第であります。

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