夜間や休日に子供が急な発熱や嘔吐・下痢の症状を発したときはあわててしまいます。保護者はそんな時にも冷静に的確な行動をとりたいものです。子供が風邪の初期症状の発熱や、嘔吐・下痢などを急に発病した時、家庭での対処のしかたや注意点、受診の方法についてまとめました。
子どもに熱があるときは、まず水分を十分に与える必要があります。市販されている幼児用のイオン飲料などが最適ですが、湯冷ましやお茶でもかまいません。そして、氷枕、氷嚢、アイスノンなどで体を冷やすようにします。額に貼るタイプの冷却シートは、誤って食べてしまったり、ずれて窒息を起こしたりする危険もありますので十分注意してください。乳幼児の場合は使用しないほうが安全です。
発熱は、体がウイルスや病原菌と闘っている結果なので、正常な反応であるとも言えますから、むやみに解熱剤で熱を下げる必要はないのです。解熱剤には病気を治す効果はなく、熱の高さと病気の重さは直接関係がありません。高熱の場合でも、機嫌が良く、食欲があって、水分も十分に取れていれば、あわてる必要はないのです。
※ただし、次のような場合の発熱は、急いで医療機関の診察を受けてください。
◆三ヶ月未満の乳児の発熱。
◆呼吸が苦しく見えるような場合。
◆けいれんが5分以上続くとき。
◆意識がはっきりしないとき。
◆嘔吐や下痢が続いたうえ8時間以上小便が出ないとき。
また、子供が熱性のけいれん(38℃以上の発熱に伴う一時的なけいれんや意識障害のこと)を起こしたときの対処法は、あわてずに、けいれんの状態や持続時間などを確認すること。衣服を楽にして顔を横に向け、嘔吐による誤飲に注意すること。口に物をくわえさせないこと、です。
まずは子供の下痢の便の状態を良く観察します。まず、形があるかどうかを見ます。なければ、どろ状か、水状かなど。そして、どんな色かを見ます。白・茶・緑・黒など。ほかにも、血液やゼリー状の粘液が混ざっていないか確認します。
嘔吐の場合も血液が混入していないかなど、吐いたものの形状や色を良く観察します。前に食べたものが消化されずに出てきた場合などもチェックしておき、受診した場合に医師に説明すれば、すばやく的確な治療が受けられます。
※次のような場合の嘔吐・下痢は、急いで医療機関の診察を受けてください。
◆短い間隔で嘔吐・下痢を繰り返すとき。
◆水分やミルクが十分に取れないとき。
◆脱水症状を起こしているとき。
◆8時間以上小便が出ないとき。
◆便に大量の鮮血が混ざっているとき。
◆高熱を伴うとき。
◆強い頭痛や腹痛を伴うとき。
子供の急病は、夜間や休日におこると心配なものですが、比較的軽症で、子供の機嫌が良く、水分が十分摂れ、おしっこも出ていれば自宅で様子を見ていても良い場合があります。慌てずに状態をよくみてあげましょう。夜に無理に動かすと、かえって悪化したりストレスになる場合もあります。
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